フィールドJOBサーチ|働き方改革で派遣雇用の働き方が変わる?主婦の働き方はどう変わるのか

政府主導で進められている「働き方改革」ですが、
主に派遣やパートなどで働く主婦、
あるいは働きたいと考えている主婦に
どのような影響や変化をもたらすのでしょうか。

今後期待される変化も含めて、
働き方改革と主婦の働き方への影響や変化について
解説していきます。

働き方改革で派遣の働き方が変わることの概要

働き方改革とは「一億総活躍社会を実現するための改革」のことを指します。
2016年9月に内閣官房において設置された
「働き方改革実現推進室」を中心として、
働き方改革の取り組みが提唱されたことにより
スタートしました。

この一億総活躍社会の実現とは、
大きな課題になっている少子高齢化による
人口減少への対策案です。

内容としては50年後も人口1億人を維持しながら
誰もが職場や家庭、地域で
活躍できる社会の実現を目指すというものです。

このために政府は働き方や雇用状況に関する現在の課題を挙げ、
そのような課題を克服するための具体的な対策を
厚生労働省が公開している
「働き方改革実行計画(平成29年3月28日決定)」の中で
提唱しています。

その課題と対策とは
「非正規雇用の処遇改善」
「賃金引上げと労働生産性向上」
「長時間労働の是正」
「柔軟な働き方がしやすい環境整備」
「病気の治療、子育て・介護等と仕事の両立、障害者就労の推進」
「外国人材の受入れ」
「女性・若者が活躍しやすい環境整備」です。

働き方改革の計画案で示されている内容は、
実際に派遣として働く多くの主婦にも
大きな影響が及ぶと考えられます。

特に働き方改革によってもたらされる影響として大きいことが、
働き方改革で提唱されている
「同一労働同一賃金」という項目です。

これは正社員などと比べて給与や
休暇などの待遇面で劣っていることが多い派遣社員が
正社員と全く同じ業務を行っている場合、
同一の賃金や待遇面での恩恵を与えるべきという考え方です。

正規雇用されている方と
非正規雇用されている方の間にある
待遇面での不公平感が存続すれば、
非正規雇用の方のモチベーションを下げ、
より多くの女性の労働力を活用する上で障害となります。

よって、そのような格差や
不公平感を取り除くことが目的です。

より多くの優秀な女性が
社会で活躍できるようにすべきであるという考えが
根底にあります。

女性の働き方に働き方改革がどう影響あるのか

社会で活躍する女性のなかでも
派遣社員として働く主婦に
この改革はどのように影響するのでしょうか。

まずこの影響として大きいと考えられるのが、
改革実現に合わせて改正された
税制優遇策が挙げられます。

これまでは主婦がパートで働く場合、
103万円という配偶者控除の壁がありました。
そのため配偶者控除により
税制面で主婦が不利な状況でした。

そこで政府はこの配偶者控除の収入制限を
「103万円」から「150万円」に引き上げ、
より多くの時間を税制面での恩恵を受けながら
働ける環境を作りました。

これにより『もっと多くの時間で働きたい』という
主婦を取り込むことで、
働き方にも変化をもたらし、
より多くの女性が社会で活躍すると考えられます。

働き方改革の適応前と適用後での比較

政府主導による働き方改革は
雇用主となる多くの企業にも影響を与えてきました。

特に働き方改革の適応前と適用後で
変化した点がいくつか見受けられます。

まず挙げられるのが『テレワーク導入企業』の増加です。

これまではオフィスで働くのが当たり前でしたが、
ワークスタイルの多様化によって
子育て中の主婦でも働きやすいように、
オフィス以外の自宅などで
インターネットを介して働けるような環境を
構築する企業も増えてきました。

また、賃金の伸び悩みなどに対応するため、
副業や掛け持ちでのパートタイムや
アルバイト就業を認める企業も増えています。
いずれにしても改革の前後で働き方の多様化が見て取れます。

女性の活躍にどう影響するのか

働き方改革の内容を実現することができれば、
女性の活躍はさらに拡大していくことが予想されます。

子育てや親の介護などの家庭事情で
働きにくさを感じている方の不満を解消すれば、
より多くの主婦が派遣社員として
活躍していくことが期待できます。

その一環として正規非正規間の
賃金格差是正や賃金引上げ、
長時間労働の是正、子育て・介護等と
仕事との両立を推進すれば、
外で働いてみようという主婦が増加すると考えられます。

また子育てや介護等がない主婦でも
103万円という配偶者控除の壁により、
働く時間が抑制されてきた時代から、
それが取り払われた昨今においては、
もっとたくさん働きたいという主婦を
受け止める環境が整いつつあると言えます。

まとめ

働き方改革の根底には労働人口減少に備え、
より多くの人が社会で活躍することで
労働力低下を阻止したいという考えがあります。

一連の政策により企業にも大きな変化が見られ、
働き手として期待される主婦が
より社会で活躍することが期待されています。