派遣社員として働く場合、条件によっては社会保険に加入できます。
働くうえで、社会保険に加入した方がいいのかどうか分からない人もいるかもしれません。
ここでは、社会保険に加入するメリットと加入しないメリットを紹介していきます。
社会保険とは、生活していく上で最低限の保険として、国が加入を義務付けているものです。
主に健康保険や厚生年金保険、介護保険、雇用保険などを指します。
保険料の一部を事業主が負担し、残りを給与から天引きされるのが特徴です。
健康保険と厚生年金保険、介護保険は事業主負担が半額で雇用保険は年度や業種によって異なります。
健康保険は怪我や病気で医療機関を受診する際に、医療費の7割が給付されるものです。
窓口で3割支払うことで、7割分の金額が給付されたことになります。
医療費の給付に関しては、自営業者や学生が加入する国民健康保険も同じですが、保険料の事業主負担分の有無の点で異なります。
厚生年金保険は、公的年金の一種です。
厚生年金保険に加入していれば、国民年金の方でも加入し保険料を納めている扱いになります。
厚生年金保険に加入していれば、65歳以上になると老齢厚生年金が受給可能です。
また、障害厚生年金や遺族厚生年金などもあります。
介護保険は40歳以上が対象の制度です。
介護認定を受けなければいけない状態になった場合、介護認定の程度に応じて介護サービスを受けられます。
雇用保険は失業時の生活保障のために給付を受けられる制度であり、受給する際はハローワークで手続きを行う必要があります。
社会保険に加入していない主婦の方は、旦那さんの社会保険の扶養に入ることができます。
扶養に入っていることで自身の社会保険料の負担がなくなり、旦那さんの社会保険料も特に増えることはありません。
また、医療機関を受診するときなどは、自ら社会保険に加入している場合と同様に3割負担で受診できます。
年金に関しても、負担なしで国民年金部分を65歳以降に受給できるのがメリットです。
また、社会保険で旦那さんの扶養に入れる収入で働く際は、所得税の方でも同様に扶養に入れます。
扶養控除が適用されて、旦那さんの所得税や住民税が安くなります。
そのため世帯全体で見た場合の、税金の負担が小さく済むのがメリットです。
少なめの収入でライトな働き方をしたい主婦の方は、社会保険に入らない方が良いかもしれません。
扶養に入れる範囲からギリギリ外れるくらいの収入であると、メリットよりも社会保険料の負担の方が重く感じられてしまいます。
社会保険に加入して働く場合、老後に受給できる年金が増えるのが大きなメリットです。
負担は確かに増えますが、その分だけ厚生年金を受給できるようになります。
国民年金だけの場合と比べて、老後の生活にゆとりを持てるでしょう。
厚生年金保険料は収入に応じて高くなりますが、現役時代に高い保険料を納めてきた人は、老後に受給できる金額も高くなります。
できるだけ多く稼いで老後に備えたい人に向いている働き方です。
保険証も自分の勤務先が記載されているものを使用できます。
また、社会保険に加入していると、社会的信用度が高くなるのもメリットです。
安定した収入と雇用主がいるということから、ローンの審査が通りやすくなるでしょう。
クレジットカードも旦那さんの扶養内で働いている場合と比べて作りやすく、ショッピングローンも利用できる可能性があります。
派遣社員として働く場合に社会保険に加入するメリットと、加入しないメリットについて紹介しました。
社会保険に加入すべきかどうかは、働き方や求める収入によって異なります。
自分の生活環境や経済事情をよく考慮した上で、どちらがいいのか検討するようにしましょう。