医療機関で診察をした後、薬局に薬をもらいに行くと窓口で対応してくれるのは「調剤薬局事務」として働く方々です。
調剤薬局の顔ともいえる調剤薬局事務ですが、仕事内容や働く条件について気になる方もいるのではないでしょうか。
本記事では、調剤薬局事務の仕事内容や働く条件のほか、保有していると有利になる資格についてもご紹介します。
調剤薬局事務は、調剤薬局における事務作業全般を行う仕事です。
事務作業のほかにも、接客業務や薬剤師のサポートなど業務内容は多岐にわたります。
薬や医療に関する専門的な知識が身につくやりがいある仕事といえます。
医療事務との違い
●勤務先の違い
医療事務は病院や診療所(クリニック)、検診センターなどの医療機関が職場となるのに対して、調剤薬局事務は薬局が主な勤務先となります。
●業務内容の違い
医療事務は手術や入院、検査など診療行為全般の事務業務を担うのに対して、調剤薬局事務は調剤や投薬といった薬に関する事務業務のみに限定されます。
調剤薬局事務の具体的な仕事内容は、主に以下となります。
・電話応対や受付業務
・処方箋の入力業務
・調剤報酬請求(レセプト)業務
・会計業務
調剤薬局に来店した患者から処方箋や保険証、お薬手帳を受け取り、処方箋の有効期限や保険証の情報を確認して、薬剤師へ薬の処方を依頼します。
対面での受付接客だけでなく、電話からの問い合わせにも対応します。
また、処方箋の内容をレセコン(レセプトコンピューター)に正確に入力し、調剤録と調剤報酬明細書(レセプト)の作成を行います。
作成したレセプトを元に、月末〜月初に健康保険組合や市区町村に調剤報酬の請求をします。
加えて、患者の調剤にかかった自己負担額の請求を行う「会計業務」も調剤薬局事務の仕事です。
薬代はレセコンに入力した時に自動計算されるので、特に難しい作業は発生しません。
医療事務と調剤薬局事務では、受付対応や会計、レセプトの作成など共通する業務が多いですが、入力項目が多く保険請求の算定方法が複雑な医療事務と比べて、調剤薬局事務は調剤関係に限られるため、入力項目もシンプルといえるでしょう。
ここでは、調剤薬局事務の一般的な1日スケジュールについてご紹介します。
8:30 出勤・清掃・レジ準備
営業30分前に出勤するのが一般的です。
清掃やレジ準備などを済ませて、患者様を迎えられるようにします。
9:00 午前営業スタート
患者様の対応が主な業務となります。
受付対応だけでなく電話対応も行い、入力業務や会計業務も並行して行います。
12:30〜14:30 休憩
午前の受付が終了後、患者様の状況を見て休憩を取ります。
忙しいときは交代で休憩をとることもあります。
15:00 午後営業スタート
基本的には、午前営業と業務は同じです。
空いた時間で薬の在庫確認なども行います。
18:00 受付終了
レジ締め、簡単な掃除、翌日の準備、などを行い終了となります。
残業になることは基本的にありません。